目次
HSPの人は他人の負の感情をスルーできない
自分の感情のように感じるので無視できない
HSPの人は、「発達障害とHSP。他人の感情に敏感すぎるという特性。」という記事や「HSPの人が、自分を守るために一番大切なこと。」という記事で説明した通り、他人の感情に非常に敏感です。
他人の怒り、悲しみ、複雑な負の感情が、まるで自分のことのように理解でき、生々しく感じられるので、ついつい、無意識のうちに、その他人の負の感情をなんとかして解消してあげよう、助けてあげよう、と思い、行動してしまいがちです。(実際に解消できるかどうかはまた別で、そういう行動をとってしまう、ということです。)
他人の感情が自分の中に入り込んで、自分自身が今まさにその感情を感じているかのように体験するので、「他人事」として無視できないのです。
他人の負の感情に振り回され、疲れ果てる
そうして、職場や友人、知人との付き合い、家族との関わりの中で、絶えず、他人の不快感を解消することにエネルギーを使い果たし、疲れ果ててしまうのです。
それがわかっているのに、なぜかやめられない、そんなHSPの人もいるのではないでしょうか。
優しさというより、自分を守るため
私自身も、決して、優しさ溢れる人間ではないにもかかわらず、他人の負の感情がわかりすぎるあまり、その負の感情から自分を守るために、なんとか相手の負の感情を解消しようと四苦八苦していて疲れ果てている、ということを繰り返してきました。
でも、ある時、
もうこんなに疲れ果てる生き方はやだな
と思いました。
そこで、色々な考え方を試した結果、以前よりも他人の負の感情をスルーできるようになりました。
今回は、私が他人の負の感情をスルーできるようになれた考え方を紹介しようと思います。
他人の負の感情をスルー出来る考え方
感情を発散することで楽になろうとしていると考える
まず、負の感情をすぐに、周囲にわかるぐらいに言葉や態度、行動で表現してしまう人は、
自分の心に溜まる負の感情を発散するすることで、楽になろうとしている、
と考えます。
その人は、言葉や態度で表現することで目的が完了しているので、それ以上こちらが何かしてあげる必要はないのです。
熱いものを触った時に「熱っ!!」と叫ぶのと同じ行為をしているわけです。
もっと言うなら、ちょっと汚い例えですが、排泄行為みたいなもので、生理現象なのです。
だから、生理現象として当然のように溜まった負の感情を外に出すのです。
そして、生理現象ですから、出さずにはいられないのです。
だから、
この人すごいイライラしてるな~
なんか怒ってるな…
なんか悲しんでるな…
傷付いてるな…
なんて、相手の負の感情に気づいても、
あ、今排泄してるんだな…
生理現象って自分では止められないもんね
と思うだけで、こちらは何もする必要はありません。
こう考えるだけで、私は、「無意識のうちに相手の負の感情を解消しようとする」ということが減り、だいぶ楽になりました。
負の感情を感じるだけで辛い場合
でも、
何もする必要はないと言っても、相手の負の感情を感じるだけで辛いのに…
と思う方も多いと思います。
そんな時は、以下の方法を試してみて下さい。
相手から物理的に距離をとる
「相手に自分は何もする必要がない」と自分にしっかり言い聞かせた後、できれば、相手から物理的に距離を取るのが一番の解決方法です。
ちょっとトイレへ行くとか、その場を離れられる作業を始めるとか、一度相手から離れることで自分を守ります。
バリアのある心地良い空間をイメージする
でも職場だとそんなことできないことも多いと思います。
そんな時は、自分がバリアの張られた心地の良い空間にいるというイメージを全力でしてみます。
これは本気でしないとダメです。
できるだけ具体的にイメージします。
例えば、私だったら、
草原に野花が咲き乱れ、小川が流れる音や木々のざわめく音、風が当たる感覚や草花の香りなどを本当に感じている
というようにイメージします。
自分が心地良ければいいので、自分の部屋でもなんでもいいです。
そして、
そこには強固なバリアが張られていて、バリアに負のエネルギーが触れると、光の粒に変換してバリアの外の空気に溶け込んでいく
というようにイメージします。
バリアのイメージは私がイメージしやすい方法を書いているので、各個人でしっくりくるイメージでも大丈夫です。
この方法はやってみると意外と効果があります。
相手と違う平行世界にいると考える
他には、
相手と自分は同じ空間にいるように見えて、実は互いに違う平行世界を生きている
と考える方法もあります。
平行世界というのは、色々な考え方がありますし、ちょっとスピリチュアルというかオカルト的な知識になるので、苦手な方もいると思いますが、別に信じていなくてもいいのです。
私も面白いなと思ってそういうオカルト的な情報を見ることはあっても、100%信じているわけではありません。
もちろん、信じていた方がより強力にイメージできていいと思うのですが、今回の場合は、その時だけ、「平行世界がある」という設定を借りてきて、イメージするのです。
例えば、私は、
自分は瞬間、瞬間、何かを選択し、無数に枝分かれした平行世界のどれかを選んでいる
自分で選択し続けることで、自分の平行世界を自分で創りだし、自分だけの平行世界を生きている
人はみんなそれぞれの平行世界を生きているので、互いに認識することはできても、互いの平行世界の選択権、創造権に干渉することはできない
なぜなら、個々の平行世界を最終的に選択し創造できるのは、本人自身のみだからである
という感じで考えます。
なので、
相手がどんなに負のエネルギーを発していようとも、そもそも生きている世界が違うので、影響の受けようがない、
と思うようにします。
これも、
自分と相手の世界がはっきりと分かれていて、交わりようがない、
というイメージをします。
言葉で説明するとめんどくさそうですが、これもけっこう私には効果があって、他人の負の感情の影響を受けにくくなります。
まとめ
イメージするとか、考える、とかすごく抽象的な方法で、本当に効果があるの?
と思う方もいるかもしれません。
でも、私の場合は、意外と効果があったので、ダメ元で試してみて欲しいな、と思います。
効果がなくても何も失うものはないですからね。
特に、「怒っている」と思うより「排泄してる」って思う方がこちらの受けるストレスが全然軽いので、おすすめです。
敏感すぎて生きづらい人の 明日からラクになれる本