自分が初めてBTOパソコンを買った時は、できるだけ安く買いたいのに、どのパーツを省いたらいいのかわからなくてめちゃくちゃ悩みました。
その経験から、初心者にもわかりやすく具体的に、どのパーツを重視し、どのパーツを省けばいいのか、変更しない方がいいパーツなどを、実際のカスタマイズ項目に沿って説明していきます。
具体例を挙げて安くなるカスタマイズ方法を説明する。
ここからは、個人的に一番おすすめのショップ、マウスコンピューターで実際に売られているデスクトップパソコン、ミニタワー型「LUV MACHINES iHシリーズ 」の「LM-iH440SN(型番)」のカスタマイズ方法を例に説明していきます。
想定用途
Photoshopを使用しての、イラスト、画像加工、WEBデザインあたりの用途を想定しています。
Photoshopの必要スペック
別記事の「Photoshop CCが快適に動くための必要スペック条件」で簡潔に説明してあります。
注意点
実際のカスタマイズ項目に沿って説明するので、マウスコンピューターの公式通販サイトのカスタマイズページを見ながら読むとわかりやすいと思います。
マウスコンピューター公式通販サイト
商品ページへの行き方
上部メニューの「デスクトップパソコン」をクリック
マウスコンピューター

左サイドメニューの「iHシリーズ」をクリック

安くするためのカスタマイズ方法、パーツの省き方
カスタマイズ項目の、「キーボード」、「マウス」など、説明するまでもない項目は省いています。
「カスタマイズ・お見積り」ボタンをクリック
「LUV MACHINES iHシリーズ」の商品ページへ飛んだら、下にスクロールし、型番が「LM-iH440SN」の個所まで来たら、「基本構成」、「仕様」を確認し、「カスタマイズ・お見積り」ボタンをクリックします。

OSの確認

OSの「Windows10 pro」は、企業内のパソコンで使うなら利点がありますが、個人や自営業、フリーランスの方が使うなら、高額さに見合った利点はないです。
なので、迷わず「Windows10 Home」を選択。
「Microsoft Office」ソフトの確認

「Microsoft Office」ソフトは、仕事用のパソコンで、「PowerPoint」ファイルのやり取りをする必要があるなら、「Home and Business Premium」を選択する必要があります。
「Professional Premium」は企業向けです。自営業、フリーランスの方でも「Professional Premium」が必要となることはまずないと思いますが、お好みでどうぞ。
「+ Office 365サービス 1年ライセンス」とは
これはオマケで「Office 365サービス」という月額制のサービスが1年間無料で使えますよ、という意味です。選択したOfficeソフトが1年間しか使えない、という意味ではないのでご安心を。
ソフトウェア
割高なので追加するのはやめましょう。
本当に必要なら、もっと高品質低価格なソフトがありますし、フリーソフトで代用もできます。
セキュリティソフト

マカフィーは機能もさほど高くなく、価格も割高なのでおすすめしません。
セキュリティソフトは、機能・軽さ・使いやすさのバランスが良く価格も安い「ESET」がおすすめです。
→ESET パーソナル セキュリティ (最新版) | 1台3年版 | カード版 | Win/Mac/Android対応
引越しソフト

引越しソフトでのアプリやデータ移行は、パソコンの環境や状況によって失敗することもあり、最悪パソコンが正常に動作しなくなることもあるのであまりおすすめはしません。
こちらのAmazonレビューを参考にどうぞ。
→AOSデータ ファイナルパソコン引越し Win10特別 USBリンクケーブル付
データだけの移行なら、外付けHDDやポータブルHDDで移行するのが安全で確実です。
→I-O DATA HDD ポータブルハードディスク 1TB USB3.0バスパワー対応 日本製 EC-PHU3W1
Windows HELLO デバイス

生体認証機能が欲しい方はお好みでどうぞ。
CPUの確認

別記事の「Photoshop CCが快適に動くための必要スペック条件」で説明した通り、Photoshopでのイラスト、画像加工、WEBデザイン用途なら、「Core i5-7400」で十分です。
各CPUの適応用途に関しては、こちらの別記事の表で確認して下さい。
→3.CPUを決める
CPUファン

CPUファンは、CPUをオーバークロックして使わない限り標準で大丈夫です。
オーバークロック
定格よりも高い周波数で動作させること。CPUが高熱になり高負荷がかかる。
CPUグリス

CPUグリスは、オーバークロックしない限り、標準で大丈夫です。
CPUグリスとは
CPUの発熱をヒートシンク(冷却部)に効率良く伝達させるためのジェル状の潤滑剤。
メモリの確認

別記事の「Photoshop CCが快適に動くための必要スペック条件」で説明した通り、Photoshopでのイラストや画像加工なら、メモリは、標準の8GBで十分です。
デュアルチャネルの方が、メモリの処理速度が2倍になります。お好みでどうぞ。
メモリが16GB以上必要な場合
メモリ16GBを搭載したモデルにするか、自分で増設しましょう。
前述したように、メモリは後からでも簡単に増設できますし、メモリ単品を買って自分で増設した方がメモリ代が安く済みます。なので、8GBか16GBで迷っているなら、とりあえず、8GBで購入し、実際の作業でメモリ不足を感じたら、16GBに増設するのがおすすめです。
メモリ容量別の適応用途は、以下の別記事の表を参考にして下さい。
→5.メモリ容量を決める
SSD

SSDは、お金に余裕があれば搭載する、優先順位の低いパーツです。
自分の用途に必要なCPU、メモリ、グラフィックボードの性能を十分に満たした上で、お金に余裕があれば搭載しましょう。
Photoshopなどの重いアプリの動作の快適さを求めるなら、SSD搭載するよりもメモリを16GBに増設することにお金を使う方が効果的です。SSD搭載よりもメモリ増設の方が安く済みますし。
SSDとは
HDDの高速版みたいなもの。OSやアプリの起動速度が速くなります。
HDDの確認

HDD(ハードディスク)は、写真のRAWデータやTIFFデータを大量に保存するとか、動画を大量に保存するとかじゃない限り、500GBもあれば十分です。
必要のない大容量HDDを搭載するよりも、本当に容量が足りなくなった時に、外付けのHDDを買うか、自分で増設するのがおすすめです。カスタマイズで搭載する価格と変わらない、もしくは安い値段で簡単にできます。
外付けHDD

Amazonの方が若干安いです。必要になった時に買うのがおすすめ。
→I-O DATA HDD 外付けハードディスク 2TB USB3.0/テレビ録画/パソコン/家電対応 日本製 HDC-LA2.0
グラフィックス

グラフィックスは、別記事の「Photoshop CCが快適に動くための必要スペック条件」で説明した通り、Photoshopでのイラストや画像加工ならオンボードグラフィックの「インテル HDグラフィクス630」で十分です。
Photoshopで凝ったエフェクトや3DCGを多用したり、動画編集・加工やオンラインゲームを頻繁にするなら、グラフィックボードの「GeForce GTX 1050(2GB)」以上のものが必要になります。
オンボードグラフィック
CPU内蔵のグラフィックス。CPUの性能が高いほど内蔵されるグラフィックスも性能が高くなる。
光学ドライブ

光学ドライブは、パソコンでDVDを見たり、データをCD-RやDVD-Rに書き込む必要があるなら搭載しましょう。
「DVDスーパーマルチドライブ ( DVD±R DL 読み書き対応 )」で十分です。
よほどパソコンの用途を限定しない限り、必要なときがちょいちょいあると思うので、個人的にも搭載するのをおすすめします。
Blu-rayの読み書きをするなら、「Blu-rayディスクドライブ ( BDXL(TM) 読み書き対応 )」が必要になります。
カードリーダー

カードリーダーは、なくても特に困らないので、追加はおすすめしません。
なぜなら、メモリーカードの情報は、デジタルカメラなどの本体とパソコンをUSBケーブルでつなげばデータ移行できるからです。
デジタルカメラにはたいていUSBケーブルがついています。
万が一付いていなくても、家電量販店で数百円で買うことができます。
なので、どうしても必要になった時に、外付けや内蔵型のものを増設するのがおすすめです。
カードリーダーとは
デジタルカメラやiPodなどのポータブルデジタルオーディオプレーヤー、スマホなどに使われているSDカード、メモリースティックなどの情報を読みこみ、パソコンに接続することでそれらの情報をパソコンに送ることができるもの。
マザーボード、ケース

マザーボード
マザーボードは、初心者向けBTOパソコンショップでは変更できない仕様になっています。
変更するとなると、そのマザーボードに対応する主要パーツ(CPU、グラフィックボードなど)を選ぶ知識が必要になるからです。
ケース
ケースは、普通に使う分には「標準」で何も問題ないです。
CPUに高負荷のかかるオンラインゲームを長時間やるとか、エアコンを使用しない環境でCPUに負荷のかかる作業を長時間するといった場合、パソコンが熱暴走(オーバーヒート)して固まったり、最悪、突然電源が落ちたりすることがあります。
そういった場合、パソコン内部の温度を下げるために、エアフローを強化したケースが必要になることがあります。
熱暴走をエアフロー強化ケースで解決できた経験あり
個人的には、節電とかで、夏場にエアコンを使用しない部屋でPhotoshopで長時間作業すると、頻繁にパソコンが熱暴走して固まって作業が全くできないことがあり、ケースをエアフロー強化仕様にしたら問題が解決した経験があるので、上記のような作業を頻繁にするなら、エアフロー強化のケースをおすすめします。
ケースファン、電源

ケースファン
ケースファンの増設は、前述したようなCPUに高負荷を長時間かける作業でパソコン内部の温度を下げる効果があるとされています。
でも、カスタマイズページでの増設は割高なので、あまりおすすめしません。
私の経験上、ケースファンの増設はあまり効果が感じられなかったのと、地味に電力消費も高かったですし。
エアフロー強化ケースと標準で付いているファンで、熱暴走が頻繁に起こるなら、ケースファン増設も試してもいいかもしれません。
単品で買えば、同じ価格でももっと高性能なものが買えるので、どうしても必要だと感じた時に自分で増設することをおすすめします。
電源
変更の必要はありません。
初心者向けのBTOパソコンショップのマウスコンピューターやパソコン工房【公式通販サイト】
では、カスタマイズページでどのパーツを選んでも対応できるW(ワット)数の電源に設定されてあります。
選んだパーツによって、電源のW数を変更する必要がある場合は、「このパーツを選択するなら500W以上の電源にして下さい」といった、注意文が表示されます。
電源の品質について
電源の質が悪いと、高排熱になり、パソコン内部の温度が上がり、他のパーツに負荷をかけてしまいます。また、電源変換効率が悪いので、無駄に電力を消費してしまいます。
私の経験上、「80PLUS BRONZE」以上であれば十分な品質です。
Photoshopによるイラスト・画像加工、動画編集・加工、オンラインゲームなど、何も問題ないです。
「80PLUS SILVER」以上はお金に余裕がある方はどうぞ、という感じです。
「80PLUS」とは
一定の電源変換効率を満たしていることを示す認証のことです。この認証が付いた電源は品質が良いと判断できます。「GOLD」>「SILVER」>「BRONZE」>「STANDARD」の順に電源変換効率が良いです。電源変換効率が良いと低消費電力、低排熱というメリットがあります。
地デジ対応TVチューナー

地デジ対応TVチューナーは、パソコンでテレビ視聴・録画したい人は必要になります。お好みでどうぞ。
無線LAN

無線LANは、なんだかんだ言って、通信が不安定になりやすいのであまりおすすめはしません。
個人的に、移動させる必要がないデスクトップパソコンに無線LANはあまり必要がない、と思っています。
有線の方が常に安定した通信ができます。
拡張カード

初心者には必要ないです。
ミニタワー型以上のデスクトップパソコンなら、たいてい、基本構成でメモリ、グラフィックボード、HDDやSSDの増設ができる拡張スロット、拡張ストレージ・ベイの空きがあります。(仕様表で確認して下さい。)
拡張カードは、上記以上の増設をする人が必要となる物なので、初心者が手を出すのはおすすめしません。
スピーカー

スピーカーがないと音が出ません。
カスタマイズページで追加するよりAmazonで買った方が割安です。
おすすめのスピーカー
私も使っている、そこそこの音質で、安価で小型で場所を取らない、こちらのスピーカーがおすすめです。そこそこといってもパソコン内蔵スピーカーよりは断然音質がいいです。LogicoolはPC周辺機器の老舗メーカーです。
→LOGICOOL ステレオスピーカー Z120BW
WEBカメラ(外付け)

割高なので追加はやめましょう。
Amazonで半額ぐらいで買えます。
→LOGICOOL ウェブカム HD画質 120万画素 C270
WEBカメラは、内蔵より外付けの方が画質、性能が良いです。
スカイプで使うなら、1000円~3000円ぐらいのもので十分です。
光学ドライブ(外付け)

光学ドライブ(外付け)は、内蔵の光学ドライブを搭載したなら、いらない人が多いと思います。お好みでどうぞ。
UPS(無停電電源装置)

仕事用パソコンなら、できれば搭載した方が安心です。
停電の際、UPSから電力供給される数分~数十分の間に、作業中のデータを保存し、正常にOSを終了させる、という使い方をします。
2年おきぐらいのバッテリー交換が必要です。
UPS(無停電電源装置)とは
UPS(無停電電源装置)とは、停電などで電源供給が絶たれた際に、短時間(数分~数十分)電力を供給する装置です。主に、突然の停電による、HDD損傷や作業中の未保存データの消失を防止するために使われます。電力供給能力の維持のために、2年おきぐらいの定期的なバッテリ交換が必要です。
モニタ
モニターは、割高なので別の所で買いましょう。
Photoshopでイラストや画像加工をするなら、23インチ以上、IPS、ノングレアで2、3万円のもので十分です。メーカーは、iiyama、ASUSあたりがおすすめです。
IPSとは
斜めから見ても色や明るさが変わりにくい(視野角が広い)液晶パネルのこと。メーカーによってAHVA、 AH-IPS、 ADSと呼び方が変わる。「AMVA」は視野角の広いVA方式パネルで、IPS方式ではない。
プロレベルでやるなら、目が疲れにくいモニタを
プロレベルのイラストやデザインをやるなら、EIZOの「FlexScan」を強くおすすめします。長時間作業での目の疲れやすさが全然違いますし、その他の点でも優秀です。
対応する接続端子があるか要確認。
モニターとパソコン本体を繋ぐために、接続端子に「HDMI」、「DVI」、「DisplyPort」などの対応する端子があるかも確認しておきましょう。最近のモニターやパソコン本体はたいてい上記3つのうちのどれか2つぐらいの端子に対応しています。
モニターの購入先
モニターを買うならAmazonよりも断然「パソコン工房」の方が安く、メーカーや種類が豊富で選びやすいです。EIZO製品もあります。
→パソコン工房【公式通販サイト】
EIZOの「FlexScan」に限っては、Amazonの方が安い場合もあるので、こちらも確認してみて下さい。
→EIZO FlexScan 23.8インチ カラー液晶モニター ( 1920×1080 / IPSパネル / 5ms / ノングレア/ ブラック ) EV2450-BKR
サポート

サポートは、標準の「1年間 標準保証」で十分です。
1年後に万が一故障しても、自宅近くのパソコン修理屋さんへ持って行けば、数千円~1、2万円ぐらいで修理してもらえます。(修理内容によりますが、だいたいこれぐらいの料金です。)つまり、保証料金と似たような価格で修理してもらえます。それなら、故障が起こってから出費した方が経済的です。私の経験上、初期不良以外で故障することは経験したことないですし。
各種出張サービス

セットアップやパソコンの初期設定は、やってみると簡単です。こんな簡単なことに1万円以上払うのはもったいないです。やったことのない方は、これを機に挑戦してみることをおすすめします。
電話サポート

とにかくサポート料金で利益を得ようとする魂胆がみえみえです。罠にハマらないようにしましょう。標準の電話サポートで十分です。リモートサポートなどなくても、ネット検索やWindowsのフォーラムでだいたいのことは解決します。
ブロードバンドルーター

ルーターは、プロバイダーと契約し、ルーターをレンタルしていれば、購入する必要はありません。これを機にルーターを買い、レンタル料金を節約するのもありですが、ルーターもAmazon等で購入した方が割安です。
HUB、USB周辺機器、LANケーブル
いずれも割高なので、必要なら、Amazon等別の所で買いましょう。
HUBとは
複数台のパソコンを接続しネットワークを構築するためのもの。
USBハブとは
USBポートが足りない時に、USBをポートを分岐させるもの。
LANケーブル
インターネット環境構築のためにパソコンとルーターを接続するためのもの。持っていなければ購入する必要がありますが、ここで追加すると割高なので、別の所で買いましょう。購入の際は、「ストレート(単線)」、「カテゴリー5e」以上を選びましょう。
サプライ

いずれも割高なので、別の所で買いましょう。
DisplyPort-DVI変換アダプタとは
「DisplyPort-DVI変換アダプタ」は、「DisplyPort」出力を「DVI」出力に変換するもの。パソコン本体の「DisplyPort」端子と、モニターの「DVI」端子を接続するために使われたりする。
必要パーツ、ソフトを確認し、購入
全てのカスタマイズ項目にざっと目を通し、必要なパーツやソフトが選択されていることを確認し、必要のないパーツを省いたら、あとは購入するだけです。お疲れ様でした!
マウスコンピューター公式通販サイト
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