私の発達障害特性

聴覚的理解

短い文、あるいは多少長くても複雑性の低い内容であれば、ほとんど問題ない。

しかし、それ以外の場合では、何度聞きなおしても理解できない。

単なる音としては聞き取れている。

しかし、それを意味有る言葉として意味理解しようとすると、その聞き取った個々の単語自体の意味とその前後の脈絡や文と文との関係性をうまく処理できず、またその作業に時間や集中力が奪われている間に聞き取った単語が頭の中から次々と消えてしまう。

結果、全く理解できないか、単語が抜け落ちた穴だらけの文章から意味をなんとか推察しなければならない。

具体的症状

  • 授業中、先生の言葉による説明がほとんど理解できない。
  • “最近あった出来事”など、ある程度の長さがあり、ストーリー展開がある話は、私にとっては理解が難しく、ところどころの文は理解できるが、全体としてどういう意味を持つ話なのかがわからないということがよくある。
  • 仕事上の簡単な指示が、周囲の人が1度で難なく理解できる内容でも、何度聞きなおしても理解できないため、「真面目に話を聞いていない」と度々怒られる。

文章読解

文章構造的に複雑性のある文章の読解が困難。

例えば、教科書の文章は1つの文の長さが長く、代名詞、修飾節、抽象的な言葉の使用も多い。

そのため何度も前後の文や単語との関係性を確認しながら、全体としての意味を理解していかなくてはならない。

1つの文を読み、次の文を読み、意味を理解しようとした時、意味理解の作業に時間と思考が奪われている間に、前の文で読んだ単語が頭の中から消えてしまったり、前の文に対して行った意味理解が消えてしまう。

教科書の文章は、前の文が理解できていないと、次の文も理解できないということが多いので、何度も前に戻って読み直し、それでもまたその作業が消えてしまうの繰り返しだった。

具体的症状

  • 教科書の読解は、1文読んではまた前の文に戻るというのを同じ箇所で何往復もしながら、1つ1つの文を短期的に暗記し、単語や意味理解が消えないように頭に刷り込みながら読解をしていたが、その作業はものすごく集中力が必要で時間もかかってしまい、疲労により1度に読める量が制限された。
  • テストの文章題では時間制限があるので何度も読み直すやり方では問題理解に時間がかかりすぎるため、テスト勉強は、教科書を丸暗記し、習った問題とその解答をパターン化して覚え、なぜそうなるかを全く理解せずに暗記だけで乗り切るしかなかった。
  • テストの文章題では時間制限があるので何度も読み直すやり方では問題理解に時間がかかりすぎるため、テスト勉強は、教科書を丸暗記し、習った問題とその解答をパターン化して覚え、なぜそうなるかを全く理解せずに暗記だけで乗り切るしかなかった。
  • 仕事上読まなければいけない資料の読解に時間がかかり、仕事に支障をきたすことが度々ある。

雑談

他者に対する共感性が低い。

話しかけられても、それに対する感情(共感・興味)が何も湧かず、言うべき言葉が浮かばないことが多い。何か言わなくてはと必死に言うべき言葉を探しても、その言葉の発生の起因となる感情(共感性)がないので言うべき言葉がわからない。

私は、これまでの経験上、会話には下記のAとBの2種類があると考えている。

会話の種類A

議論、相談をする時の会話

話すテーマが決まっていて、答えを出すことが目的

これを繰り返しても、人間関係構築にあまり繋がらない。

求められる能力

論理的思考

会話の種類B

雑談・冗談

これを繰り返すと、人間関係構築に繋がる。

求められる能力

共感性

議論はできるが雑談はできない

私は、上記の会話Aはできるので、一見会話できるように見えるが、共感性が低いため、上記の会話Bが非常に困難である。

つまり、議論、相談はできても雑談、冗談には対応できない。

議論、相談は、相手の話を論理的に判断し、自分の考えを述べるだけでよく、そこに共感性がなくても成立する。

しかし、雑談、冗談は、相互に共感し合うことが不可欠である。
相手の話す内容について興味を持ち、質問する、あるいは驚くなどの表情・声の変化、頷きなど何らかの反応を返し続けることで雑談は維持される。

それが私にとってはとてつもなく難しい。

具体的症状

  • 言うべき言葉を必死で探す、相手の話す内容に何らかの反応を返し続ける、といった作業には、ものすごい集中力とエネルギーが必要なので、それだけで疲労困憊し、数十分話しただけでも、その後何時間も寝込んだり、次の日も重い疲労感で簡単な思考もできず、体が動かないことがある。
  • 挨拶程度の会話から困難かつ苦痛なので、仕事上の浅い人間関係も築くことが難しい。
  • 飲み会に参加すると、雑談が主となる場なので、あまりの精神的疲労から、自分のアパートの階段を上ることができず、しばらく外のコンクリートの上で眠ってから部屋に入ったことがある(飲酒はしていない)。精神的疲労の余波は数日間続くので、食事が摂れない、お風呂に入れない、やるべきことに通常以上に時間がかかったり、全くできなかったり、思考力が低下し仕事の簡単な段取りを考えられない、明日持っていくべきものについても考えられないなど、日常生活にも仕事にも支障をきたす。
  • 職場での僅かな雑談の毎日の積み重ねでも、前述した精神的疲労が引き起こされ、結局どの職場でも最終的には神経性のうつ状態となり、日常生活上必要なことが何もできなくなり、離職せざるを得なくなる。
  • 就職しても、すぐに働けない状態になるので、実務経験が積めず、再就職が難しい。

社会的状況理解

職場や人と関わる場での社会的状況、例えば、困っている人がいる、相手は言外の要求を持っているなどの状況に気付いたり、読み取るということが困難である。

その結果、手伝う、気を利かせるという常識的判断ができない。

具体的症状

  • 言葉の字義的意味しか理解できず、言葉の裏にある相手の要求、欲求に気付けない。
  • 職場で、数人が集まって何かしているが、それを机や椅子と同じ景色として認識してしまい、それが、いつもと違う集まりであり、人が集まって何かしている、どうやら何か困った様子、というように状況を読み取ることができず、手伝うということができない。

同時並行作業

一つのことをやりながら、同時に別のこともやるといった、同時並行作業が困難。

具体的症状

  • 食べながら会話することが困難で、周囲に合わせて会話に参加していると、休憩時間内に食事が終了できないことがある。
  • 2つの仕事をうまくバランスをとりながら同時進行させることが困難で、片方の仕事に時間をかけすぎたり、1つずつやるよりもミスが増えたりする。

優先順位

物事の優先順位を決めることが困難。優先順位を決めようとしても、その順位を決めるための材料を見つけ出すことが困難。

どれも、同じ重要度としか考えられない。

具体的症状

  • 家事、買い物、日常的なやるべきことの優先順位がつけられず、やるべきことが溜まっていってしまう。
  • 仕事の優先順位がつけられず、周りから注意される。なんとか自分なりにつけてみても、途中で別の仕事が入ったりすると、また優先順位がわからなくなり、パニックになる。

こだわり

完璧さ、正確さ、を過剰に追い求めてしまう。

初めに学習したこと、教えられたことを絶対的基準としてしまうので、新しいやり方、方向・発送の転換を迫られると、苦痛を感じる。

具体的症状

  • 正確さを常に求めるあまり、間違いを訂正したい欲求が高く、悪気はなくとも人を傷つけてしまう。
  • 仕事のやり方を臨機応変に変更することができない。
  • 正確さを求めるあまり、必要以上に時間がかかり、期限内に仕事を完了できない。

アスペルガー症候群・高機能自閉症の人のハローワーク